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校風・友人関係・ルール

「塾高との相性は、5段階で3です」。それでも、もう一度選ぶなら塾高。高木さんが語る、クラスより部活の男子校

塾高が自分に合っていたかを5段階で聞くと、高木さんの答えは「3」でした。1学年18クラスの男子校で、人間関係はクラスより部活単位。それでも、もう一度受験するなら塾高を選ぶといいます。塾高生の特徴や、部活に入らない場合の過ごし方も聞きます。

2026.10.30慶應義塾高等学校
朝の光が差す電車内で、足元にテニスのラケットバッグを置き、膝の上の教科書を読む男子中学生の後ろ姿を描いた和紙コラージュ風のイラスト

ここからは、塾高に入ってからの話です。

塾高が自分にどれくらい合っていたか。5段階で聞くと、高木さんの答えは「3」でした。理由は、男子校であることと、クラスというまとまりがほとんどない学校生活です。それでも、もう一度受験するとしても塾高を選ぶ、と言います。

連載第5回は、塾高の校風と、生徒どうしの関係について聞きます。

話し手:高木さん(仮名) 聞き手:インタビュアー / PenBridge

高校は、共学がよかった

インタビュアー: 塾高は、自分にどれくらい合っていたと思いますか? 5段階で教えてください。

高木さん: 3です。

インタビュアー: 意外と低いですね。

高木さん: まず、男子校です。男子校は男子校で楽しかったんですけど、高校はやっぱり共学がよかったなと。中学と大学を経験してみて、高校の3年間が、いちばん学生らしい時間だったと思うんです。共学だったら、文化祭や体育祭も、もっと彩りがあったんじゃないかなと。

インタビュアー: 青春、ということですね。

高木さん: すごく安直ですけど、そうです(笑)。

1学年18クラスで、クラスという概念がない

高木さん: もう一つは、人数がすごく多いことです。1クラス40人ちょっとで、それが18クラス。しかも、朝の会や帰りの会がないんです。クラスは、同じ教室で授業を受ける人たち、という感じで、クラスという概念がほとんどない。大学みたいなんです。

インタビュアー: では、どこで人間関係ができるんですか?

高木さん: 部活です。アメフト部はアメフト部、野球部は野球部で、部活単位でみんなずっと一緒にいる。卒業旅行も、クラスではなく部活で行きます。そこに、内部から上がってきた人たちもいて。

インタビュアー: 教室の中では?

高木さん: 40人いたら、5人くらいが仲良くまとまって、人数の多い部活はそこで固まる、という感じです。それはそれで楽しかったんですけど、僕は中学、高校を経るうちに、そういう雰囲気の中で自分から輪を広げていくタイプではなくなってしまって。もっとフラットに、教室で一つにまとまるような学校のほうが、合っていたのかもしれません。

それでも、もう一度選ぶなら塾高

インタビュアー: もう一度受験するとしたら、どこを選びますか?

高木さん: 塾高です。そこは変わらないです。

インタビュアー: 選ぶのは塾高だけど、合っていたかと聞かれると3。

高木さん: そうですね。

要領がよくて、少し冷めていて、議論が好き

インタビュアー: 塾高には、どんな生徒が多かったですか?

高木さん: 難しいですね。1学年18クラスで全員男子なので、本当にいろんな人がいます。受験のときにも言われていましたけど、いろんな人がいることが塾高の売りでもあって。僕らみたいにスポーツをしている人もいれば、ちょっと変わったことに打ち込んでいる人もいます。

インタビュアー: それでも、塾高生らしさはありますか?

高木さん: 大学に入ってから、塾高出身の人を見ていて思うのは、まず要領のいい人が多いこと。それと、ちょっと皮肉が効いているというか、冷めているところがあります。悪く言えば冷笑気味で、嫌なところをついてくる。でも、そのぶん議論が楽しいんです。

インタビュアー: 議論が楽しい。

高木さん: 塾高の先輩たちも、みんな言っています。この前OB訪問をした塾高出身の先輩も、塾高生は本当にディスカッションが大好きで、それが楽しい、と。僕もそう感じます。

インタビュアー: だから、推薦入試に集団討論があったのかもしれませんね。

高木さん: そうかもしれないですね(笑)。

帰宅部だと、正直つまらないと思う

インタビュアー: 部活に入っていない人は、どう過ごしているんですか?

高木さん: 塾高だと、正直つまらないと思います。みんな、ほとんど部活に入っているので。帰宅部だと、自分でコミュニティを作り上げるくらいの力がないと、本当に楽しくないと思います。

インタビュアー: 部活の種類は多いんですか?

高木さん: めちゃくちゃあります。珍しい部活もあって、それに入りたくて塾高に来る人もいるくらいです。あと、僕らの代はコロナ禍だったので、いろいろ制限されていた記憶もあります。

PenBridge編集部より

高木さんの「3」は、塾高のよしあしというより、学校の形と自分の性格の組み合わせの話でした。塾高は1学年18クラス、1クラス約40名の男子校です。推薦入試で入った生徒だけのクラスはなく、内部進学・一般入試・帰国生入試・推薦入試で入った生徒が18クラスに分かれます(塾高Q&A)。朝の会や帰りの会がなく、人間関係はクラスより部活の単位でできていきます。普通部から塾高に進んだ戸倉さんや、中等部から進んだ家谷さんも、同じことを話しています。

塾高Q&Aによると、クラブは文化系が約30、体育系が約50あり、80%以上の生徒が加入しています。高木さんのように部活を軸にできる人にとっては、居場所のはっきりした学校です。反対に、部活に入らないなら自分でコミュニティを作る力が要る、というのが高木さんの実感でした。

男子校か共学かも、学校選びで考えておきたい点です。慶應の一貫校で、男子が高校から入れる学校のうち、塾高と志木高は男子校、湘南藤沢高等部とニューヨーク学院は共学です。高木さんは、男子校であることを「3」の理由に挙げながらも、もう一度選ぶなら塾高だと言います。次回は、塾高に入ってよかったと思った瞬間と、大学受験のない3年間の話を聞きます。

連載記事

高木さんインタビュー

第1回

「中1で、塾高テニス部の練習に参加したんです」。テニスも勉強も続けたかった高木さんが、慶應義塾高校を選ぶまで

小学生のころからテニス中心の生活を送り、中学受験は塾に通わずに国立大学の附属中学校へ。高木さんは中1のときに、もう塾高テニス部の練習に参加していました。推薦入試で慶應義塾高校に入るまでの連載第1回は、塾高を選んだ理由を聞きます。

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第2回

「ゲーム機もスマホもなかったことに、感謝しかないです」。週6日のテニスと片道1時間半の通学で、高木さんが評定を取り続けた中学時代

朝6時半に起きて、片道1時間半の電車で通学。放課後はテニススクールに向かい、帰宅は夜10時半。高木さんは中3の夏まで週6日のテニスを続けながら、成績のつけ方が厳しい国立大学の附属中学校で評定を取り続けました。勉強の時間はどこにあったのか、家庭のルールとあわせて聞きます。

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第3回

「みんな、文武両道と書くんです」。評定38の壁を越えて、高木さんが塾高の推薦入試に出願するまで

塾高の推薦入試には、中3の9教科の評定合計が38以上という出願資格があります。成績のつけ方が厳しい中学校で38の前後をうろうろしていた高木さんは、中3で4か月だけ塾に通いました。出願する人がみんな「文武両道」と書く志願書で、何を書いたのかも聞きます。

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第4回

「この議論は、やめましょう」。集団討論で流れを変えた高木さんに聞く、塾高の推薦入試の作文と面接

第2次選考は、作文、集団討論、個人面接の3つ。作文のお題は「あなたを漢字一字で表すと」、集団討論のテーマは「大人と子どもの違い」でした。議論が薄くなりかけたところで流れを変えた高木さんに、当日の様子と準備、翌年からなくなった集団討論の話を聞きます。

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第5回表示中

「塾高との相性は、5段階で3です」。それでも、もう一度選ぶなら塾高。高木さんが語る、クラスより部活の男子校

塾高が自分に合っていたかを5段階で聞くと、高木さんの答えは「3」でした。1学年18クラスの男子校で、人間関係はクラスより部活単位。それでも、もう一度受験するなら塾高を選ぶといいます。塾高生の特徴や、部活に入らない場合の過ごし方も聞きます。

第6回

「受験に追われずに、高3の夏まで部活をやり切れました」。大学受験のない塾高で、高木さんが過ごした3年間

塾高に入ってよかったと思ったのは、受験に追われずに高3の夏まで部活をやり切れたこと。インターハイで3位に入り、10月の国体にも出場しました。その一方で、大学まで見えていると勉強のやる気は出にくい。「毎年1クラス分」と言われていた留年の話と、今も続くテニスの話を聞きます。

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