松尾さんがいちばん得意だったのは国語です。前回の数学とは違って、女子高の国語や英語は「学校の内容の超難しいバージョン」で、新しく覚えなければいけない知識はそれほど多くなかったといいます。
それでも、国語には一つだけ、しっかり対策した問題がありました。過去問を見て、毎年のように出ていることに自分で気づいた問題です。入試の最後の科目である作文についても、あわせて聞きました。
連載第3回は、国語と作文の話です。
話し手:松尾さん(仮名) 聞き手:インタビュアー / PenBridge
国語と英語は「学校の内容の超難しいバージョン」
インタビュアー: 国語と英語も、数学のように「通貨が違う」感じでしたか?
松尾さん: 国語と英語は、学校の内容の超難しいバージョン、という感じだと思います。わざわざ新しい知識を勉強しなければいけない、というものはあまりなくて。
インタビュアー: 学校の勉強をしっかりやっていれば、なんとかなる。
松尾さん: なんとかなると思います。数学とはちょっと違いますね。
国語は「克服するのが難しい」
インタビュアー: 国語は得意だったんですよね。
松尾さん: 圧倒的に国語が得意でした。でも国語って、苦手を克服するのが難しくないですか?
インタビュアー: それでも、点を取るためにできることはありますか?
松尾さん: 結局は傾向と対策なんですよね。こういう問題だったら、答えはこの設問文の前にあるだろうとか、後ろにあるだろうとか。苦手なら、たくさん解いて慣れていくしかないと思います。
女子高の国語で、毎年のように出る問題
松尾さん: ただ、国語にも一つ、女子高特有の、毎年必ずといっていいほど出る問題があるんです。
インタビュアー: どんな問題ですか?
松尾さん: 品詞分解の問題です。品詞分解というのは、一つの文章を、名詞とか動詞とかの単位で区切ることです。ここはみんな対策してくるので、落とすと自分だけ周りより点数のスタートが低くなっちゃう。だから、ここだけは絶対に対策したほうがいいです。
インタビュアー: 国語が得意でも、感覚では解けない?
松尾さん: 感覚ではちょっと解けないです。意外とひっかけがあるので。
インタビュアー: ほかの高校の入試では見ない問題ですか?
松尾さん: 私が受けた中では、女子高だけでした。
過去問で気づいて、先生に例題を作ってもらった
インタビュアー: その問題には、どうやって備えたんですか?
松尾さん: 通っていた塾で親身にしてくれていた国語の先生に、「毎年こういう問題が出ています」と言ったら、例題をたくさん作ってくれました。あとは過去問です。
インタビュアー: 先生に言ったのは、自分からですか?
松尾さん: はい。過去問を見たときに、毎年出ているなと思って。なんとなくでは解けないので、対策しなきゃと思って先生に相談しました。
インタビュアー: 自分で気づいて、先生に頼めるのはすごいですね。
松尾さん: でも、過去問を見たら気づきますよ(笑)。品詞分解問題だけは、過去問もあるだけ解きました。これだけは、やれば解けるので。
インタビュアー: この問題は、これからもずっと出るんでしょうか。
松尾さん: それはわからないです。形式が急に変わることもあるので、なくなったり、また出たりするかもしれません。
一般入試に面接はない
インタビュアー: 面接はありましたか?
松尾さん: ないです。面接があるのは推薦入試だけで、一般入試は当日のテスト一発です。
インタビュアー: 内申点は関係するんですか?
松尾さん: 書類は出しますけど、当日のテストの点数だけで決まると言われています。
作文は、特に対策しなかった
インタビュアー: 作文はどうでしたか?
松尾さん: 作文は、わざわざ対策はしませんでした。女子高から言われているわけではないんですけど、受験生の間では、作文はそれほど大きく差がつくものではなくて、点数が並んだときに見るかどうか、くらいだという噂があって。
インタビュアー: どんなことを聞かれるんですか?
松尾さん: 私のときは、もしマンモスを人類の技術で生き返らせることができたとして、それをしていいと思うか、というテーマでした。
インタビュアー: 何と書いたんですか?
松尾さん: 人間に、自然の摂理を変えてしまう権利はない、と。
インタビュアー: だから、やってはいけない、と。ほかには、どんなテーマが出るんですか?
松尾さん: 有名なところだと、アンパンマンの歌の歌詞の一節がどういう意味かを考える年もあった、と聞いたことがあります。意外と考えさせられるんですけど、とりあえず何か書けたらOKだと思って臨みました。
インタビュアー: 分量はどれくらいですか?
松尾さん: すごく横長の用紙で、机から垂れるくらい書いた記憶があります(笑)。試験の最後の科目でした。
PenBridge編集部より
松尾さんの国語の準備は、得意な科目の中から、確実に取るべき問題を見つけて固める、というものでした。品詞分解の問題が毎年のように出ていることに過去問で気づき、塾の先生に例題を作ってもらい、その問題だけは過去問をあるだけ解いています。みんなが対策してくる問題で落とさない、という考え方は、得意科目で油断しないための一つのやり方だと思います。もっとも、松尾さん自身が話しているとおり、出題の形は年によって変わることがあります。準備の前に、最新の過去問で確かめてください。
松尾さんは、作文ではそれほど差がつかないという受験生の間の噂を聞いて、「とりあえず何か書けたらOK」と考えて臨みました。ただ、作文がどのように評価されるかは、学校から公表されていません。2027年度の入試要項では、作文は国語・英語・数学のあと、昼食をはさんで最後に60分で行われます。本番で初めて長い文章を書くことにならないよう、時間を計って一度は書いておくと安心です。
一般入試の選考で調査書をどう扱うかも、学校からは公表されていません。「当日のテストの点数だけで決まる」というのは、松尾さんが受験のときに聞いていた話として読んでください。
