記事一覧へ戻る
作文・面接・志望理由

「品詞分解問題」は、過去問を見て自分で気づいた。国語が得意だった松尾さんの慶應女子対策と、マンモスの作文

国語は「学校の内容の超難しいバージョン」。それでも、過去問から毎年のように出ている文法の問題に気づき、塾の先生に例題を作ってもらった松尾さん。最後の科目で書いたマンモスの作文まで、国語と作文の準備を聞きます。

2026.10.27慶應義塾女子高等学校
冬の光が差す机に、使い込んだ過去問や付箋、鉛筆、湯気の立つマグカップが並ぶ淡い水彩風イラスト

松尾さんがいちばん得意だったのは国語です。前回の数学とは違って、女子高の国語や英語は「学校の内容の超難しいバージョン」で、新しく覚えなければいけない知識はそれほど多くなかったといいます。

それでも、国語には一つだけ、しっかり対策した問題がありました。過去問を見て、毎年のように出ていることに自分で気づいた問題です。入試の最後の科目である作文についても、あわせて聞きました。

連載第3回は、国語と作文の話です。

話し手:松尾さん(仮名) 聞き手:インタビュアー / PenBridge

国語と英語は「学校の内容の超難しいバージョン」

インタビュアー: 国語と英語も、数学のように「通貨が違う」感じでしたか?

松尾さん: 国語と英語は、学校の内容の超難しいバージョン、という感じだと思います。わざわざ新しい知識を勉強しなければいけない、というものはあまりなくて。

インタビュアー: 学校の勉強をしっかりやっていれば、なんとかなる。

松尾さん: なんとかなると思います。数学とはちょっと違いますね。

国語は「克服するのが難しい」

インタビュアー: 国語は得意だったんですよね。

松尾さん: 圧倒的に国語が得意でした。でも国語って、苦手を克服するのが難しくないですか?

インタビュアー: それでも、点を取るためにできることはありますか?

松尾さん: 結局は傾向と対策なんですよね。こういう問題だったら、答えはこの設問文の前にあるだろうとか、後ろにあるだろうとか。苦手なら、たくさん解いて慣れていくしかないと思います。

女子高の国語で、毎年のように出る問題

松尾さん: ただ、国語にも一つ、女子高特有の、毎年必ずといっていいほど出る問題があるんです。

インタビュアー: どんな問題ですか?

松尾さん: 品詞分解の問題です。品詞分解というのは、一つの文章を、名詞とか動詞とかの単位で区切ることです。ここはみんな対策してくるので、落とすと自分だけ周りより点数のスタートが低くなっちゃう。だから、ここだけは絶対に対策したほうがいいです。

インタビュアー: 国語が得意でも、感覚では解けない?

松尾さん: 感覚ではちょっと解けないです。意外とひっかけがあるので。

インタビュアー: ほかの高校の入試では見ない問題ですか?

松尾さん: 私が受けた中では、女子高だけでした。

過去問で気づいて、先生に例題を作ってもらった

インタビュアー: その問題には、どうやって備えたんですか?

松尾さん: 通っていた塾で親身にしてくれていた国語の先生に、「毎年こういう問題が出ています」と言ったら、例題をたくさん作ってくれました。あとは過去問です。

インタビュアー: 先生に言ったのは、自分からですか?

松尾さん: はい。過去問を見たときに、毎年出ているなと思って。なんとなくでは解けないので、対策しなきゃと思って先生に相談しました。

インタビュアー: 自分で気づいて、先生に頼めるのはすごいですね。

松尾さん: でも、過去問を見たら気づきますよ(笑)。品詞分解問題だけは、過去問もあるだけ解きました。これだけは、やれば解けるので。

インタビュアー: この問題は、これからもずっと出るんでしょうか。

松尾さん: それはわからないです。形式が急に変わることもあるので、なくなったり、また出たりするかもしれません。

一般入試に面接はない

インタビュアー: 面接はありましたか?

松尾さん: ないです。面接があるのは推薦入試だけで、一般入試は当日のテスト一発です。

インタビュアー: 内申点は関係するんですか?

松尾さん: 書類は出しますけど、当日のテストの点数だけで決まると言われています。

作文は、特に対策しなかった

インタビュアー: 作文はどうでしたか?

松尾さん: 作文は、わざわざ対策はしませんでした。女子高から言われているわけではないんですけど、受験生の間では、作文はそれほど大きく差がつくものではなくて、点数が並んだときに見るかどうか、くらいだという噂があって。

インタビュアー: どんなことを聞かれるんですか?

松尾さん: 私のときは、もしマンモスを人類の技術で生き返らせることができたとして、それをしていいと思うか、というテーマでした。

インタビュアー: 何と書いたんですか?

松尾さん: 人間に、自然の摂理を変えてしまう権利はない、と。

インタビュアー: だから、やってはいけない、と。ほかには、どんなテーマが出るんですか?

松尾さん: 有名なところだと、アンパンマンの歌の歌詞の一節がどういう意味かを考える年もあった、と聞いたことがあります。意外と考えさせられるんですけど、とりあえず何か書けたらOKだと思って臨みました。

インタビュアー: 分量はどれくらいですか?

松尾さん: すごく横長の用紙で、机から垂れるくらい書いた記憶があります(笑)。試験の最後の科目でした。

PenBridge編集部より

松尾さんの国語の準備は、得意な科目の中から、確実に取るべき問題を見つけて固める、というものでした。品詞分解の問題が毎年のように出ていることに過去問で気づき、塾の先生に例題を作ってもらい、その問題だけは過去問をあるだけ解いています。みんなが対策してくる問題で落とさない、という考え方は、得意科目で油断しないための一つのやり方だと思います。もっとも、松尾さん自身が話しているとおり、出題の形は年によって変わることがあります。準備の前に、最新の過去問で確かめてください。

松尾さんは、作文ではそれほど差がつかないという受験生の間の噂を聞いて、「とりあえず何か書けたらOK」と考えて臨みました。ただ、作文がどのように評価されるかは、学校から公表されていません。2027年度の入試要項では、作文は国語・英語・数学のあと、昼食をはさんで最後に60分で行われます。本番で初めて長い文章を書くことにならないよう、時間を計って一度は書いておくと安心です。

一般入試の選考で調査書をどう扱うかも、学校からは公表されていません。「当日のテストの点数だけで決まる」というのは、松尾さんが受験のときに聞いていた話として読んでください。

連載記事

松尾さんインタビュー

第1回

「中3の12月に、やっぱり慶應女子に行きたいと思ったんです」。公立トップ校を目指していた松尾さんの高校受験

週5日のバスケ部と塾を両立しながら、神奈川の公立トップ校を目指していた松尾さん。中3の夏には慶應女子も志望校に入れていましたが、第一志望を変えたのは12月でした。公立中心の塾では手が届かない対策をどう補ったのか、入試までの2か月を聞きます。

読む
第2回

「数学は、通貨が違うんです」。公立入試の数学が得意だった松尾さんが、慶應女子の数学で20年分の過去問を解くまで

神奈川の公立入試の数学はできたのに、私立の高校入試の数学になると手が止まった。松尾さんはその違いを「通貨が違う」と表現します。苦手に気づいたきっかけ、家庭教師と数学だけに絞った2か月、20年分解いた過去問の話を聞きます。

読む
第3回表示中

「品詞分解問題」は、過去問を見て自分で気づいた。国語が得意だった松尾さんの慶應女子対策と、マンモスの作文

国語は「学校の内容の超難しいバージョン」。それでも、過去問から毎年のように出ている文法の問題に気づき、塾の先生に例題を作ってもらった松尾さん。最後の科目で書いたマンモスの作文まで、国語と作文の準備を聞きます。

第4回

「女子高の受験は、宝くじを引く感覚なんです」。慶應女子に合格した松尾さんが、どうしても伝えたかった運と相性の話

「勉強は、宝くじが当たる可能性を上げるだけ」。松尾さんが受験生にどうしても伝えたかったのは、家庭教師の先生から聞いたこのたとえでした。判定がよくても落ちることがある理由と、問題構成が変わった本番で引いた「いいくじ」の話を聞きます。

読む
第5回

自信があった英語で「落ちた」と思って帰った入試の日。直前の2か月、英語に触れなかった松尾さんの反省

自信があった英語には、受験直前の2か月ほとんど触れなかった。本番では手が止まり、自己採点の途中で「落ちた」と思って帰った松尾さん。合格のあとも残った苦手意識と、数学は20年分・英語はゼロだった過去問の進め方を、反面教師として聞きます。

読む
第6回

「みんな、お互いを認めている空気があった」。高校受験で慶應女子に入った松尾さんが語る、女子高の友人関係と先生

「周りにいる人が全員優秀だから、刺激される」。高校受験で慶應女子に入った松尾さんに、生徒どうしの関係、厳しめの校則、どの代からも慕われる先生、中等部から上がってきた同級生との距離を聞きます。

読む
第7回

「今でも仲良くしています」。ゲームでつながった友達と、卒業しても続く慶應女子の仲間

女子高の3年間、松尾さんがよく一緒に過ごしたのは、ゲームでつながった中等部出身の友達でした。今年の十月祭にも集まった同級生、卒業生に届く女子高の便り、SFCでの女子高出身どうしのつながりまで、卒業しても続く友達の話を聞きます。

読む
第8回

「SFCで脳の勉強ができるとわかって、すぐ志望を変えました」。慶應女子の選択授業で進路を決めた松尾さんの学部選び

脳の勉強がしたい。でも医学部は難しいから、薬学部か理工学部へ。そう考えていた松尾さんの進路を変えたのは、3年生の選択授業に来たSFCの先生でした。2年生から組む選択科目、医学部の枠、年によって人気が動く学部の話を聞きます。

読む
無料相談

受験の進め方を
ご家庭に合わせて一緒に考えます。

志望校の選び方や併願の組み方、今の学習で優先したいことなどを、現在の状況を伺いながら、30分ほどのオンライン相談で整理します。
記事を読んで気になったこと一つからでも、お気軽にご相談ください。