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過去問解説

慶應中等部2026年 算数2(4)|池の周りを歩く兄弟の問題

兄は1周6分、弟は1周8分。次に追い越すのは何分後でしょうか。「弟より1周多く進む」という道のりの関係を図で確かめ、1周を24等分して解きます。

2026.09.13慶應義塾中等部
池の周りを同じ向きに歩く兄弟のイラスト

池の周りをぐるぐる歩く2人。「追い越すまでの時間」を求めるときは、2人の歩いた道のりに、どれだけ差がつけばよいかを考えると整理できます。

2026年度の慶應中等部・算数2(4)を、動き、道のり、計算の順に見ていきましょう。

問題|次に追い越すのは何分後?

兄と弟が、池の周りを同じ向きに、それぞれ一定の速さで歩きます。1周するのにかかる時間は、次のとおりです。

  • 兄:6分
  • 弟:8分

兄が弟を追い越してから、次に追い越すまで、何分かかるでしょうか。

問題の条件を整理して掲載しています。出典は四谷大塚「2026年度 慶應中等部 算数」問題PDFの3ページ・2(4)です。

まずはここで読むのを止めて、2人がどのように動くか考えてみてください。

① 2人が並んだところから考える

問題で聞かれているのは、「兄が弟を追い越してから」の時間です。そこで、兄が弟に追いついて、ちょうど並んだ瞬間を0分にします。

それまでに何分歩いたかは、ここでは考えなくて大丈夫です。同じ場所から、兄と弟がそれぞれどれだけ進むかを比べます。

兄のほうが速いので、歩き続けると兄が前に出ます。6分たつと、兄は1周して、0分のときにいた場所へ戻ってきます。

では、この時点で弟に追いついているでしょうか。

2人が並んだ瞬間から6分後。時計回りに歩いた兄は1周して上の位置へ戻り、弟は4分の3周して左の位置にいる。2人はまだ重ならない。

弟も歩いているので、まだ追いついていません。 弟は8分で1周するため、6分では1周の4分の3まで進んでいます。

兄が「もとの場所へ戻ること」と「弟にもう一度追いつくこと」は、別なのです。

② 追いつくには、弟より1周多く進む

兄は、さらに歩き続けます。池をぐるっと回り、弟の後ろからもう一度追いついたとき、2人は再び同じ場所に並びます。

このとき、兄が歩いた道のりは、弟が歩いた道のりに、池1周分を足した長さになっています。

次に追いついたときの道のりの関係。兄の棒は、弟と同じ道のりの部分に1周分を加えた長さ。兄の道のりから弟の道のりを引くと1周分になる。

次に追い越すとき、兄は弟より 1周分多く 進んでいる。

つまり、求めたいのは「兄が1周する時間」ではなく、2人の道のりに1周分の差がつくまでの時間です。

ここが、この問題のいちばん大事なポイントです。

③ 1周を24等分すると、速さを比べやすい

池の1周が何メートルなのかは、問題に書かれていません。それでも、同じ池を歩く2人の道のりは比べられます。

今回は、池1周を24等分します。その1つを「1個分」と呼ぶことにすると、1周は24個分です。

24を選ぶのは、兄の6分でも弟の8分でも割り切れて、1分で進む量を整数で表せるからです。

兄は1分に4個分、弟は1分に3個分

兄は6分で24個分進むので、1分では次の量を進みます。

兄:24 ÷ 6 = 4個分

弟は8分で24個分進むので、1分では次の量を進みます。

弟:24 ÷ 8 = 3個分

1周を同じ長さの24個に分けた棒。1分で進む量は兄が4個分、弟が3個分。兄の4個目を強調し、1分ごとに1個分の差がつくことを示す。

兄と弟が同じ1分間に進む量を引き算します。

4 − 3 = 1個分

1分たつごとに、兄が歩いた道のりは、弟より1個分ずつ多くなります。2分なら2個分、3分なら3個分、と差が広がっていきます。

ここでの1個分は、池1周の24分の1です。24メートルの池だと決めたわけではありません。

④ 24個分の差がつくまでの時間を求める

②で確認したように、次に追い越すには1周分の差が必要です。1周は24個分でした。

  • 必要な道のりの差:24個分
  • 1分でつく道のりの差:1個分

したがって、かかる時間は次の式で求められます。

24 ÷ 1 = 24分

答えは、24分です。

式をまとめると、24 ÷(24 ÷ 6 − 24 ÷ 8)= 24(分)となります。かっこの中が「1分でつく差」、最初の24が「必要な1周分の差」にあたります。

答えを確かめよう

24分で、兄は24 ÷ 6 = 4周、弟は24 ÷ 8 = 3周進みます。

兄のほうがちょうど1周多く進んでいて、再び同じ場所に並びます。道のりの差は0から一定の割合で増えるので、初めて1周分の差になるのが、この24分後です。

同じ向きの追い越し問題で覚えたいこと

池やトラックを同じ向きに周回する問題では、最初に「次に追いついたときの、歩いた道のりの差」を図にしてみましょう。

1周分の差が必要だと分かれば、あとは「必要な差 ÷ 1分でつく差」で時間を求められます。 今回は1周を24等分することで、分数を使わずに計算できました。

答えの24分だけでなく、「なぜ1周分の差なのか」を自分の言葉で説明できるか、確かめてみてください。

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